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@速読書事典

速読や読書術・書籍の大百科事典です。
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【027】スローリーディングのすゝめ
速読をトレーニングしている人も、
「ソクドク、はあ?」な人にも、
少しだけ目を通して頂きたいです。

速読しても、イミない文字情報というものがあります。

ゆっくり読んでみましょう。

これすなわち、精読(遅読)です。

特に詩、短歌、俳句、レトリックを多用した一部の小説等にうってつけです。

行間のレトリック(比喩・擬音語・擬態語・倒置法・反復法…etc)を読み解きながらイメージを膨らませていくのです。


詩は特に、最小限の文字情報で受け手(読者)に豊潤なイメージを喚起させる作品です。

また、声に出した時の音の響きや音韻にも注目して下さい。



例えば、村上春樹のベストセラー「海辺のカフカ」。

これを、もう一度、ゆっくり精読してみる。

特に、先ほど挙げた「レトリック」に気をつけながら、読んでみます。

村上氏の作品はメタファーやシンボルばかり。

速読だけでは「読み取れない」情報がふんだんに盛り込まれています。

つまりは、速読「だけ」では彼の文字情報を充分に吸収できた、とは言い難いのです。


確かに、現代はスピードを要求する時代です。

しかし、だからといって没個性に陥って、自分自身のありのままの感性を貶める必要はありません。

時代に媚び諂う(こびへつらう)ことはありません。

自分の個性を殺してまで、スピードだけを追い求めるのは悲しい。

1936年に制作された「モダン・タイムス」に登場する工員役のチャップリンの滑稽かつ哀れな姿は、決して過去のものではありません。

速読してしまいたい気持ちを抑えて、ゆっくり、ゆっくり、読んでいくと気づくことがたくさん、あります。

僕はスピード自体を否定しているのではないのです。

読書だけに限定せずとも、スピード自体に価値のある時代です。

でも、スピードを妄信するのは極めて危険です。

要は、速読も精読(遅読)も、状況に応じた使い分けが重要です。
その使い分けの基準を確立するためには、話が矛盾するようですが、過去の読書量が必要なのです。

スピードに追い求められるようなのではなく、自身でスピードを操られるようなスタイルを確立したいものですね。

【追記】オススメ詩集:
『イリュミナシオン』 アルチュール・ランボオ
『ヘッセ詩集』 ヘルマン・ヘッセ
『ゲーテ詩集』 ゲーテ
『永訣の朝』 宮沢賢治 
| 英語・日本語速読vol.2 | 12:00 | comments(0) | |