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マイ・ドリーム―バラク・オバマ自伝
著:木内 裕也
みんなのおすすめ度 (5点満点):4.5 点


内容紹介:


感想:小僧 さん

単なる自伝を超えて
バラク・オバマの自伝。ベストセラー『合衆国再生』が政治家になってから書いているが故に政策論的内容となっているのに対し、本書は、政治家になるずっと前、まだシカゴでコミュニティ・オーガナイザーをやっていた頃に書かれたものである。黒人といってもかつての黒人奴隷を先祖に持つわけではなく米国に留学していたケニア人を父に持ち、白人女性を母に持つオバマ。母のインドネシア人男性との再婚。インドネシアでの生活。ケニアの父への思い。一体自分は何者として生きればいいのか?若きオバマの歩みはまさにアイデンティティを探す旅となる。本書は若きオバマが辿るそのようなアイデンティティ探しの旅の記録である。


だが本書は決して単なるオバマの個人的な物語にとどまらない。オバマが様々な人々との出会いの中で直面させられる悩みや葛藤は米国社会が歴史的に抱えてきた人種関係史の一側面を確実に抉りだしているように思う。周知の如く先の大統領選ではオバマは黒人の白人に対する「怒り」を前面に出すことなく、合衆国の統合を呼びかけることで支持を獲得した。その点、かつてキング牧師が歩んだ道に通ずるものがある。だが、オバマの向かい合ってきた悩み・葛藤は、彼がひたすらキング路線を突き進むことへの違和感も同時に抱えていたことを示すものだろう。黒人は常に白人のコートでプレーし白人のルールに従って生きてきた。黒人は白人の望む黒人像を演じることによってのみ敬意を勝ち得たのである。だがそれは本当に平等と言えるのか?オバマの悩みはそこに行きつく。結局黒人が真の意味で自由と自立を勝ち取るためには残された選択肢は「怒り」しかないのではないか。黒人同士の間に幾重にもひかれた分断線を克服し、団結を回復するには黒人民族主義者達のように白人全体に対する怒りによって黒人の誇りを取り戻す必要があるのではないか。それはまさにかつてマルコムXが追求した路線でもあるのだ。キングとマルコム。二つの道の間で悩むオバマの姿は、米国の人種関係史を端的に表すものだと思う。色々と考えさせられる一冊だ。



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| 本 : 社会・政治_2 | 08:09 | comments(0) | |









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