2007.08.18 Saturday
木村伊兵衛のパリ : 木村 伊兵衛 (著), 田沼 武能, 金子 隆一
著者:木村 伊兵衛
みんなのおすすめ度 (5点満点):4.5 点

内容紹介:
すでに読んだ人:エコノミスト さん
やっぱり木村伊兵衛はすばらしい
日本のリアリズム写真家の代表として木村伊兵衛と土門拳が上げられるますが、親しみのあって大好きな土門拳に比べて、やっぱり、木村伊兵衛は尊敬の対象です。どうして、こんな写真が撮れるのか、というより、どうしたって、こんな写真は撮れないとしか思えません。尊敬の対象たるゆえんです。
<br />木村伊兵衛がこの写真集の写真をパリで撮ったのは1954-55年ですから、私が生まれる前の話です。木村伊兵衛といえばライカで有名なんですが、この2度の欧州旅行は日本光学がスポンサーだったとかで、ニコンで撮っています。フィルムは富士フィルムから提供された初期のカラーフィルムです。この写真集は全部カラーです。コダクロームも持って行ったそうなんですが、色調が少し柔らかくてパステルみたいに撮れるので、木村伊兵衛は富士フィルムが好きだったと書いてありました。少し国産品愛用のクサさを感じないでもありませんし、ポジのコダクロームとネガの富士フィルムを比較するムリを感じないでもありませんが、木村伊兵衛らしい感想だと思えます。当時のカラーフィルムは今のASAに換算して10くらいだったとかで、普通のモノクロのフィルムみたいに100分の1とか、200分の1くらいのスピードでシャッターを落とせず、10分の1秒くらいでしか撮れないので、少しブレている写真もありましたが、それはそれで味のある写真に見えてしまうから不思議です。また、このため、夜の写真は少なくて、昼間の写真ばかりですが、当時の技術上の制約を考えれば止むを得ません。
<br />大判のフルカラーの写真集で、そんなに大量に売れるとも思えませんし、「木村伊兵衛外遊写真集」で既発表の写真も含まれていますが、それでも、消費税別で14000円、税込みで14700円の価格は、決して高くないと感じました。文句なく5つ星です。
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木村伊兵衛のパリ

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